日本で糖尿病は経済の高度成長や生活習慣の欧米化により、昭和25年と比べ約7倍に増加しており、国民病と呼ばれるようになってきました。
実際に糖尿病はどのような病気なのでしょうか。
糖尿病の原因
糖尿病のはっきりとした原因はわかっていませんが、遺伝要因に加え、過食、肥満、運動不足、ストレスなどの誘因が大きく関わっていると言われています。
糖尿病の種類
1 型糖尿病
膵臓のインスリンを作る細胞が壊され、体内のインスリン(血糖値を下げるホルモン)が絶対的に不足して起こる糖尿病。子供のうちにはじまることが多く、インスリン注射が必要なため、以前は小児糖尿病とか、インスリン依存型糖尿病と呼ばれていました。
2型糖尿病
インスリンの働きが悪くなるorインスリンの出る量が少なくなって起こる糖尿病。食事や運動などの生活習慣が関係している場合が多く、我が国の95%以上はこのタイプ。
妊娠糖尿病
妊娠中に発見される糖尿病。新生児に合併症を引き起こすことがあります。
その他の糖尿病
薬剤、肝臓や膵臓疾患、感染症などが原因となって引き起こされる糖尿病。
糖尿病の症状
初期の段階ではほとんど症状はありません。糖尿病の症状としては口渇、多飲、多尿、体重減少がありますが、これらはかなり進行してから現れるものです。
糖尿病の合併症
糖尿病の恐ろしさは合併症にあります。発生しやすい合併症は三大合併症と呼ばれています。
糖尿病性神経障害
手足の痺れ、感覚障害、胃腸の不調、立ちくらみ、インポテンツなど様々な神経症状が出ます。
⇒合併症の中で最も早く出現し、進行すると改善が見込めなります。
糖尿病性網膜症
網膜にある毛細血管が詰まってしまい、その先に栄養や酸素が行き届かなくなり、壊死してしまいます。
⇒失明の原因として最も多い。
糖尿病性腎症
腎臓の中の毛細血管が破れてしまい、蛋白などが尿に漏れ出てしまう。
⇒人工透析が必要となる原因として最も多い。
糖尿病の予防
以下の事を心がけましょう
無理はせずに1回30分以上の運動を週2回以上。
※糖尿病性腎症の方は運動制限が必要なことがあります。
食生活に気をつけましょう。
決まった時間に、薄味で、一人分ずつ取り分けて、野菜をしっかり、多い時は残しましょう。
標準体重を目指しましょう。
(身長m)2 ×25キログラム以下
文責;丹羽智彦